英検準1級に合格するためにどれくらいの期間で何時間・どんなやりかたで勉強すれば良いかは、英検準1級の受験準備を始める時点の英語力によって異なります。
私の場合は、TOEIC780点前後のレベルから英検準1級の勉強をはじめ、3ヶ月間122時間で英検準1級四技能合計の満点3000点中に対して2625点というスコアで2018年2月に英検準1級に合格しました。
初めにその時にもらった証明書を出しておきます。
この記事は、当時TOEIC785点レベルから3ヶ月間122時間の英検準1級の勉強を経て余裕で英検準1級合格に至った記録を整理しています。
TOEIC780点の英語レベルから英検準1級に合格を目指す人にとっては、この記事の中から英検準1級の合格を果たすために役に立つ情報が見つけられると思います。
英検準1級挑戦時の英語力:TOEIC785
私が二回目の英検準1級の勉強を始めた2017.11.24時点の英語力は以下のようでした。
TOEIC LR | 英検準1級 | TOEIC LR | |
---|---|---|---|
テスト日 | 2017.11.19 | 2017.6.4 | 2017.3 |
リスニング | 405/495 | 588/750 | 395/495 |
リーディング | 380/495 | 589/750 | 380/495 |
ライティング | – | 517/750 | – |
スピーキング | – | – | – |
LR計 | 785/990 | 1177/1500 | 775/990 |
LRW計 | – | 1694/2250 | – |
英検準1級合格基準 | – | 1792 | – |
英検バンド | – | GP1-4 | – |
2017年11月当時、毎週2回休まずに英会話学校に4年間通学していて、主に文法を意識した英会話の練習をしていましたが、TOEICスコアは700点後半をうろうろするだけでなかなか800点を超えられず、2017年6月の英検準1級初受験では不合格でした。
その後本格的にTOEIC800点超えを目指しましたが、2017年11月のテストでは達成できませんでした。
以上から、当時行った英検準1級、TOEICの対策は効果的でなかったことが分かります。
英検準1級合格までに使った労力
私が英検準一級の勉強として使った期間は3か月間、時間は122時間でした。
この3ヶ月の間は純粋に英検準一級の勉強だけに使った122時間の他に、英会話学校の通学と予習復習の累計92時間がありますので、英検準一級の対策期間3ヶ月で合計214時間は英語に触れる時間にあてたことになります。
英検準1級合格までにかけた期間:3ヶ月
私が英検準一級の勉強にかけた期間は2017.11.24から2018.2.18までの3ヶ月間でした。
この期間は、英会話学校に通学する他は英検準一級の対策だけをしました。
英検準1級合格までにかけた時間:122時間
英会話学校通学とその予習復習を除いた純粋に英検準一級のために使った時間は122時間でした。
対策期間3ヶ月で合計時間が122時間ですので一日平均にしてみると1時間半弱なので、少し頑張ればだれでも作れる範囲の時間だと思いませんか。
時間の取れない平日は30分とか、割と時間のある休日では4時間など時間の使い方は日によって濃淡はありました。
勉強時間の管理
英検準1級の勉強時間は勉強の都度記録して、進捗度合いや内容に偏りがないか等の管理しました。
英検準1級のために使った教材
足りない力を特定してその内容に特化したものを手に入れて勉強するのが一番手っ取り早く効果的なのではないでしょうか。
122時間の内訳はこのようになっており、対策本は全て定番の旺文社書籍になりました。
対策本 | 時間 | 出版社 | |
---|---|---|---|
単語暗記 | 英検準1級でる順パス単 | 32時間 | 旺文社 |
過去問 | 過去問、予想問題 | 51時間 | |
・DAILY25日間英検準1級集中ゼミ | 旺文社 | ||
・英検準1級でる順合格問題集 | 旺文社 | ||
・7日間完成英検準1級予想問題ドリル | 旺文社 | ||
・短期完成英検準1級3回過去問集 | 旺文社 | ||
英作文 | 英検分野別ターゲット英検1級英作文問題 | 11時間 | 旺文社 |
二次試験 | 14日でできる!英検準1級二次試験・面接完全予想問題 | 28時間 | 旺文社 |
合計 | 122時間 |
単語穴埋めの練習は、過去問、練習問題を数多く解く練習をしました。
英検準1級挑戦への取り組み
語彙数増、過去問での練習、英作文、面接の順で対策をしました。
覚える単語の特定
英検準一級一次試験までの2か月は「英検準1級でる順パス単」を覚えました。
まず、覚える単語帳に載っている単語全てを知っている単語と知らない単語の区分けをするため、知っている単語だけチェックボックスにチェックを入れます。
これでチェックボックスにチェックが入っていない単語が知らない単語として区分けされ覚えるべき単語が特定されます。
パス単準一級の見出し語が1850語なのでチェックにかかる時間を1単語あたり平均で2秒とすると1時間前後で覚えるべき単語の特定が終わります。
英検準一級の対策開始の11.24時点ではパス単準一級全1850語のうち約半数が覚えるべき単語として特定できました。
英検準1級の単語暗記の意義と大切さ、英検準1級一次試験までの暗記の記録です。
単語暗記の仕方
「英単語、日本語」を繰り返し見て覚えることを基本にして、どうしても意味が思い浮かばない単語だけは例文の助けを借りて覚えました。
2か月間毎日単語帳を必ずチェックし忘れそうになった単語を復習すると、出る度Aに関しては例文の中で意味を言えるようにはなりましたが、出る度B、Cでは覚えられない単語が残りました。
最初の1ヶ月は600単語を覚えて残り1ヶ月は復習にあてました。
時間があれば熟語の方も覚えて損はないのですが一次試験まで時間的に間に合わないと思ったので熟語に関しては軽くチェックする程度として単語暗記に方に重きを置きました。。
過去問・予想問題でのリーディング・リスニングの対策
リーディングとリスニングの配分は覚えていませんが、リーディング:リスニング比率は9:1くらいだったと思います。
手間がかかるように感じるかもしれませんがこの方法もお勧めです。この方法なら、リーディング・リスニングの総合力を養えます。
リーディングの対策
市販の過去問、予想問題では全てにおいて解説がついているので調べる手間が省けるので時間の有効活用ができます。
英検のサイトで手に入れることができる過去3回分の過去問とリスニング音源でも練習できますが、個々に対する解説はなく不正解だった問題は自分で不正解理由を調べなければならないので、準備時間が少ない場合は解説付きの問題集の方が有効です。
どの本がいいかという観点ではあまり考えずにとにかく量をこなすことにしました。
リスニングの対策
TOEICのリスニングpart3とpart4では設問と選択肢の両方が手元のテストに書いてあるので、設問を先に読んでおくことでキーワードを予測しながら聴くことができます。
しかし、英検リスニング問題のpart1とpart2では手元の冊子には選択肢が書いてありますが設問は書かれていないのでTOEICのようなリスニング対策ができません。
選択肢を先に読んでおいて設問を予測しながら聞く方法も考えられますが、その予測は裏切られることも多いので、英検リスニングでは内容が分かった上で答えを選ぶ力が求められることを意識して内容をよく聞き大筋は覚えておくことや事実をとらえる聞き方をすることが大切です。
そう考えると、相手の意図をくみながら聞くことと自分が返答することを当事者意識で考える力が必要なので、実際のコミュケーションの時の対応能力が求められているとも言えます。
英検リスニングではメモを取っていいことになっていますが、英検準一級レベルであれば込み入った内容でない限りメモは不要だと思います。
ライティングの対策
ライティングは英作文1問で750点で一問当たりの配点はリーディング、リスニングとは比べ物にならないくらい高い配点です。
英検準一級の英作文は、求められる語数が150単語程度なので作文の構成や型さえ覚えて書く練習をしさえすれば満点も夢ではありません。
事実、私はこの方法で満点をとることができました。
二次対策:28時間
Q&Aに対する傾向の分析と対策をしました。
ナレーションはイラストを見ながら進めれば全く何も発話できないという状態にはならないはずですが、Q&Aについては意外な切り口から質問がくることもあるので、どんな問いかけに対しても対応できるように自分の考えを整理しておく必要があります。
この28時間以外の英語プレゼンの練習の効果が英検準一級二次試験合格に導いたとも言えます。
全ての質問を書き出し整理する
想定質問を全て書き出すとある程度の傾向が見えてくるので、質問の分類ごとに日本語で持論を書き出します。
普段考えないような事項は日本語でもとっさに答えられないので、いろいろな情報を仕入れて自分なりの考えを持つことが大切です。
次に日本語でまとめた考えを英語で書き出します。
英訳するという意識ではなく物事のイメージを英語で直接書き出すことを強く意識します。
実際の面接の時に「本当にこの質問はイラストに関係するのか」というくらい予想外の方向からの質問が来ますが、この練習をしておくと質問に対して遠くない答えをすることができたと思います。
ナレーション
ナレーションは2分間という時間制限があるので時間内に終わるか不安で説明を省略しがちですが、なるべく時間いっぱいに使った方がいいです。
ナレーションが2分に満たないと面接官から「それで終わりですか」みたいに聞かれるので時間がある限り言い足りなかった部分は補足していいし、2分を超えると強制的に止められるので時間はあまり気にしなくてもいいかもしれません。
私の場合は時間があまたてしまい、つい遠慮して「これで終わりです」と締めくくってしまったのが良くなかったのかナレーションの素点は12/15でした。
このナレーションでの説明不足分を取り戻すのに必死でQ&Aに対応しました。
質問が来たら基本即答することを心がけ考えながら話を広げていくようにしたので話が長いと思われたかもしれませんがあまり気にすることなく個々の質問に対して気が済むまで語り続けました。
その結果最も心配していたQ&Aの素点は18/20でした。
英検準1級合格時のスコア
2018年1月に英検準一級一次に合格、2018年2月に同じく二次に合格し、無事英検準一級取得がかないました。
その時の合格証明書です。
英検準一級を受験してみて全ての面で余裕を持って対応できたという感触があり、その感覚はスコアにも現れました。
英検準一級二次 | 英検準一級一次 | 英検準一級一次 | |
---|---|---|---|
テスト日 | 2018.2 | 2018.1 | 2017.6.4 |
リスニング | – | 676/750 | 588/750 |
リーディング | – | 617/750 | 589/750 |
ライティング | – | 750/750 | 517/750 |
スピーキング | 582/750 | – | – |
LR計 | – | 1293/1500 | 1177/1500 |
LRW計 | – | 2043/2250 | 1694/2250 |
英検準一級合格基準 | S:512 | LRW:1792 | LRW:1792 |
英検バンド | GP+3:合格 | GP1+10:合格 | GP1-4:不合格 |
まとめ
TOEIC750前後の力さえあれば、英検準一級の勉強120時間を3ヶ月間続けて行うことができれば英検準一級は余裕で合格できるレベルになります。
英検準一級の対策を始める前はTOEICで800点を超えられず伸び悩んでいましたが、英検準一級合格後はTOEICであっさり800点を超えました。英検準一級の実力をつける取り組みで英語に対する総合力が高まった結果だと思います。
TOEICスコアで伸び悩んだ時は英検にも目を向けてみるといいと思います。英検準一級を目指すとTOEICの対策だけでは得られない総合力を手にすることができます。
英検準1級の合格のために3ヶ月間の英検準1級の勉強をした時の振り返ってみると色々な気付きがありました。
コメント