英検準1級の一次試験が間近に迫った今、単語、長文、リスニングを個々に勉強しているだけだと英検準1級に合格できるか不安になりませんか。
単語・長文・リスニング個々の勉強にかける時間が細切れになってそれぞれの時間が短くなってしまうので、特に英検一次試験直前のこの時期は次のような不安が心によぎります。
- これまでの努力が無駄になってないか、英検準1級としての総合力が付いているか心配
- 一次試験までの間の限られた時期に何に力を入れればいいか分からない
私もこの時期は同じような不安を抱えましたが、それぞれの項目で個々に勉強してきていればそれほど心配することはありません。
『 普段続けてきた勉強を復習中心にして一次試験直前まで続けるだけです。 』
そうはいっても、残された期間が少ないだけに英検準1級に合格できるように総合力を高めるいい方法がないかと考えるのが普通です。
本記事は、こういった迷いを少しでも和らげるような勉強の方法を取り上げます。
英検準1級の長文を活用する
英検準1級の過去問の中から一つ選んでその一つだけをあらゆる面から有効活用して、単語、文法、リスニングの総合力を高めます。
ここでいう有効活用は、ただ単に問題を解いてから解説を読むとか分からない単語があったら覚えるとかいう表面的なことではありません。
過去問一つを題材にして、過去問の問題文の内容がインターネットを活用してどのような情報が出回っているのかインターネットで調べます。
具体的なやり方
それでは、その具体的なやり方を見ていきます。
過去問の長文問題を一つだけ解く
英検準1級の過去問から一つだけ長文問題を選びます。
まずは普通に解きますが意味を知らない単語は文脈から意味を推定しながら解きます。
その後、解説、和訳、単語のチェックをします。
意味を知らない単語の取り扱い
この記事で例題にした英検準1級の過去問の長文では次の単語が未知でした。
- Vulture:ハゲワシ
- Diclofenac:ジクロフェナク、非ステロイド性抗炎症薬の一種
- (Jemima Parry-Jones:ジェマイマ パリー・ジョーンズ、自然保護論者)
実はこれらは意味が分からなかったとしても英検準1級の問題を解く上では大きな問題にはなりません。
というのも、その多くは文脈の中でその意味が説明されているからです。
そのため、その単語の意味を知っているかどうかよりその単語がどのような修飾表現で補足又は言い換えられているかを理解できる文法力の方が大切なんです。
キーワードをインターネットで調べる
未知の単語や人名についてインターネットで調べます。
この記事で例題にしている過去問の長文で登場するVultureは辞書で調べるとハゲワシだと分かるのでいいのですが、Diclofenacは辞書でもジクロフェナクとしか訳されていないので、インターネットでさらに情報集めします。
Google検索でDiclofenacを調べるとWikipediaでDiclofenacがなんであるかの解説にたどり着き、そのDiclofenacの項を良く見ると環境問題の項目で過去問の内容そのままの情報が気付きます。
そこで、Wikipediaの表記を英語に変えて英文ではどのようにDiclofenacが表されているのかを見てみます。
全ての項目を確認するのは大変なので、今回の場合はDiclofenacの定義とその環境問題に関する項目だけにします。
出展を調べる
WikipediaのDiclofenacの環境問題の項目に書かれている内容がこの記事で例題にしている長文の出典だということが分かったのでさらにその出典元をたどります。
英語表記のままWikipediaのDiclofenacの該当項目を確認するとその出典が分かり今回の例ではリンク元はBBCニュースだということが分かりましたが、Wikipediaの日本語表記ではなぜかそれが分かりません。
出典元のBBCニュースの記事を見ると、これまでに以下のソースで関連する英語に触れてきているので単語の意味が分からなくて困ることはほとんどなくなっているので、英文の記事がすんなり理解できるはずです。
個人を調べる
英検準1級の長文では、個人が発している発言を引用する事がありますが、大抵の場合はその個人がどこのどういう人物なのかを知っていることは稀でしょう。
そこで、今度は個人名をGoogle検索しその人自身のバックグラウンドを調べます。
著名人であれば大抵はWikipediaである程度の情報を調べることができますし、本人登場のYoutube動画を見つけることが見つけられたらラッキーです。
その動画をリスニング素材として再生し言っている内容が分かるまで繰り返し見てみます。
これまでの過程でその本人が話すであろう単語は複数のソースで繰り返し見てきたはずなので、その動画の中で話される内容で意味が分からなくて困ることはほとんどなくなっているはずです。
まとめ
今回の記事で取り上げたやり方なら、英検準1級の長文の一つの過去問だけに集中して一つの素材に対して自主的に複数のソースを当たり、その分野での単語、文法、言い回し等が実際にどのように使われているのかを、リーディング・リスニングの両面で等多岐にわたった総合力がつけられます。
この方法は、一見手間がかかる作業に見えますが、総合力を養うという意味では実は近道であるとも言えます。
一番のポイントは、与えられたものだけを勉強するという受動的な姿勢だけではなく、一歩進んだ自主的に本物を見つけに行くという取り組みだということです。
ここまでくると英語の勉強をするというだけでなく英語を使った勉強・情報集めという本来あるべき姿に近づき、実はこれが実用英語検定の目指すべきゴールなのかもしれません。

Today’s words & phrases
- ハゲワシ:Vulture
- ジクロフェナク:Diclofenac、非ステロイド性抗炎症薬の一種
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